東野圭吾の「聖女の救済」の感想などです。
資産家の男が自宅で毒殺された。毒物混入方法は不明、男から一方的に離婚を切り出されていた妻には鉄壁のアリバイがあった。難航する捜査のさなか、草薙刑事が美貌の妻に魅かれていることを察した内海刑事は、独断でガリレオこと湯川学に協力を依頼するが…。驚愕のトリックで世界を揺るがせた、東野ミステリー屈指の傑作。
Amazonより引用
「ガリレオの苦悩」と同時発売。
なので、どちらが第4弾でどちらが第5弾かは不明。
ガリレオの苦悩 の短編集の方で内海薫が初登場するので、あちらを先とすべきかもしれないですね。
こちらは 容疑者Xの献身 に続いて2作目の長編です。
早々に毒殺であることが判明しますが、どのようにして毒を盛られたのかが最後の最後までわからない。
典型的な How done it? なミステリーですね。
率直に言ってこれはフェアなのか?と思うトリックです(^_^;)
殺された真柴義孝は結婚して1年間で子どもができないのであれば離婚をするという、まあなかなかの変わり者ですが、それを伏線とした真相が徐々に明らかになっていく叙述は見事ですね。
途中で読むのを止められません(^_^;)
以下ネタバレありの感想です。
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この作品、トータル的には大満足の作品なのですが、結局毒を仕掛けたのは1年前で、その間1回も浄水器を使わなかったというのはさすがにあり得ないな〜と思いましたw
しかし、それを称して湯川が虚数解などいうのは訳分からんww
虚数って言いたいだけなんじゃないのかwww
まあそれはさておき、上記のトリックでは結果的に、犯人である綾音は何かをして殺人を犯したわけではなく、何もしないことで逆に殺人を犯したというのがちょっと面白い論理ですね。
しかし、最初から殺すつもりがあるのに結婚なんてするかね〜
とか、1日たりとも台所の水道を使わせないようにするなんて気の遠いことをそもそも考えるかよ、とは思いますな。
そういう意味ではかなり現実離れした小説なのですが、論理的には問題ないし伏線もきっちり回収されているので、とても良くできた小説だなとは思います。
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