名探偵の掟 / 東野圭吾

東野圭吾の「名探偵の掟」の感想などです。

完全密室、時刻表トリック、バラバラ死体に童謡殺人。フーダニットからハウダニットまで、12の難事件に挑む名探偵・天下一大五郎。すべてのトリックを鮮やかに解き明かした名探偵が辿り着いた、恐るべき「ミステリ界の謎」とは?本格推理の様々な“お約束”を破った、業界騒然・話題満載の痛快傑作ミステリ。

Amazonより引用


捜査一課の警部・大河原番三と名探偵・天下一大五郎が織り成すミステリーパロディー。
普通のミステリーだと思って読んではいけませんw
形式的には短編集となっており、既存のミステリーを皮肉っぽく批評しつつ、それぞれでそれなりのオチが用意されています。
人によっては全く受け付けられない可能性があるので注意ww
個人的にはある意味、東野圭吾の最高傑作じゃないかな~とさえ思いますが( ̄ー ̄)
しかし、こんなの書いてしまって、東野圭吾自身は困らないのだろうか!?と心配になります(^_^;)

以下、例によって軽くそれぞれの短編についての感想を。
ネタばれ注意で。

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密室宣言 – トリックの王様

天下一大五郎はよほど密室が嫌なのですね。
最後は泣いてしまうとはwww
密室モノってたしかになるほど〜というものと、え?というものがありますな。

意外な犯人 – フーダニット

殺人の容疑者5人の中からどう推理して犯人をあてるのか、というお話。
しかし、実は犯人は殺された人物の別人格だったというしょうもないオチw
そりゃ物を投げられるわwww

屋敷を孤立させる理由 – 閉ざされた空間

たしかにミステリーって不自然に孤立した空間が用意されることが多いですね。
しかし、建物全体が動いていたとはw

最後の一言 – ダイイングメッセージ

これは本当にそう思った。
ダイイングメッセージなんて残すわけ無いだろうと。
そんなことをやってる暇があれば普通は逃げるw
しかしこの作品のダイイングメッセージはなるほど!と思った。
早く医者を呼んでほしいよねw

アリバイ宣言 – 時刻表トリック

たしかに、アリバイがある人間の方が怪しいと思っちゃたりするな〜
そして、交通機関はたしかに時代が違うとアリバイが成立しなくなってしまうものもありそう。
時刻表を使ったアリバイは時代も固定しないと成立しませんなw

『花のOL湯けむり温泉殺人事件』論 – 二時間ドラマ

二時間ドラマが原作からアレンジされる理由がよく分かる作品w
しかし、これだけ書きたい放題書いちゃって、東野圭吾はテレビ的に大丈夫なのだろうかwww

切断の理由 – バラバラ殺人

バラバラにする理由なんてそんなに多くないと思っていたけど、この理由はないだろw
よく切手からこんな発想にたどり着くなwww

トリックの正体 – ???

まあ、そんなに簡単に他人に化けられないよねぇ。
しかも女装だし。
文章で書くとあっさり騙せているけど、現実ではそうはいかないw

殺すなら今 – 童謡殺人

童謡殺人っておもしろいけど、かなり非現実的だよね。たしかに。
しかし、もし先が読めるような童謡殺人が起きてしまったら、、、、殺すなら今しかない!と思う人もいるかもしれない。
黒すぎるwww

アンフェアの見本 – ミステリのルール

「私」が犯人のパターン。
アガサ・クリスティのアクロイド殺人事件ですな。
しかし、もちろんこの短編ではもう一捻りされています。
が、アンフェアといえばアクロイドとピンと来ていたので、私はこのトリックは完全に見破りました( ̄ー ̄)
たしかに大河原という名前はほとんど出てきていないしね( ̄ー ̄)

禁句 – 首なし死体

「ご都合主義」というのは小説には禁句だそうです。
それにしても、重すぎるから首無し死体にしたなんていうのはさすがにねぇ。。。

凶器の話 – 殺人手段

血の短剣ですか。
そんなの考えたこともなかったな〜
氷は消えてなくなる凶器としてよく使われるんだから、血を使った凶器があってもいいな、たしかに。
よくこんなの思いつくなw

最後の選択

なにげにこの作品?が秀逸!
これだけいろいろと批判してしまうと、これ以上意外性のあるストーリーといえば、主人公の名探偵役が犯人、もしくは殺されるくらいしか考えられない。たしかに!!
そして、この作品ではまさに最後の最後に天下一が自分が自殺して殺されたことにするか、生き残って犯人となるかの選択に迫られる!
迷いに迷っているけど、この二択なら史上最凶のスーパーアンフェアな作品確定( ̄ー ̄)

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