東野圭吾の「疾風ロンド」の感想などです。
大学の研究所から強力な生物兵器「K‐55」が盗み出された。大学を脅迫してきた犯人は、なんと直後に事故死してしまう。上司に生物兵器の回収を命じられた中年研究員は犯人が遺したテディベアの写真だけを手掛かりに、息子と共に里沢温泉スキー場に向かった―。ゲレンデを舞台に二転三転する事件の行方は!?ラスト1ページまで気が抜けない娯楽快作!
Amazonより引用
スキー場シリーズ?第2弾。
もちろん本作品をいきなり読んでも十分楽しめると思いますが、一部主要キャラクターがかぶっているので、白銀ジャック を先に読むことをおすすめします。
正直、白銀ジャック の方がおもしろいしwww
とは言っても本作品がつまらないというわけではなく、十分おもしろいのですが、少々話が軽い感じなのですよね。
超凶悪な生物兵器が市中にばらまかれる可能性があるというものすごくシリアスな設定なのに、どうも叙述がどちらかと言うとコミカルな感じで、若干マッチしていない感がありました。
言わば、スキー場を使っての宝探しゲームとなるわけですが、このストーリの設定はとてもおもしろいな〜と思いましたが、それが十分に活かされていない気がします。
そういう意味でちょっと残念な作品ですかね。まあなんだかんだ言ってもおもしろかたけどw
そして、この作品もやっぱり読むとスキー場に行きたくなる作品ですね〜
この辺はさすがです。
以下ネタバレありの感想です。
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スキー場の関係者に前作のキャラが入っていたのは個人的にはとても良かったです。
前作で十分にキャラがたった描写がされていて感情移入がしやすかったし。
しかし、今回の作品に限って言うと、それ以外の人物の描写がかなり薄かったな〜という感は否めない。
東野圭吾の特筆すべき部分として人物の描写が非常に上手いというのが個人的にはあったのですが、この作品ではそれが表れていなかったかなという感じですね。
ストーリー的には、根津が確保したK-55は実は胡椒にすり替わっており、それは高野裕紀の仕業だった、そして、高野が持っていた K-55 を東郷所長の指示で受け取りに来ていた折口真奈美に渡してしまったが、それは秀人がいつの間にかすり替えていたみたいなどんでん返しの連続があったりしてなかなかおもしろかったのですが、この辺も人物の描写に厚みがあればもっと緊迫感があって良い内容になったんじゃないかな〜と思いました。
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