東野圭吾の「白銀ジャック」の感想などです。
「我々は、いつ、どこからでも爆破できる」。年の瀬のスキー場に脅迫状が届いた。警察に通報できない状況を嘲笑うかのように繰り返される、山中でのトリッキーな身代金奪取。雪上を乗っ取った犯人の動機は金目当てか、それとも復讐か。すべての鍵は、一年前に血に染まった禁断のゲレンデにあり。今、犯人との命を賭けたレースが始まる。圧倒的な疾走感で読者を翻弄する、痛快サスペンス。
Amazonより引用
スキー場に訪れた人々をいわば人質にとって身代金を要求するというストーリー。
いや〜よくこんなストーリー考えつきますな。
しかも、真相は実は人質ではなく、、、みたいな。
ほんと良く考えられたストーリーでとてもおもしろかったです。
最後はそううまくいくはずないだろ、と言うくらいのハッピーエンドな終わり方も個人的には良かったです。
めでたしめでたし。
作者がスノボーにはまった結果書いた作品らしく、ところどころにその片鱗が垣間見えます。
スキー場に行きたくなる作品ですな〜
以下ネタバレありの感想です。
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しかし、まさかスキー場へ爆弾を仕掛けたのが社長を筆頭とした会社側の自作自演だったとは!
そして、それを阻止すべく増淵と桐林が会社のこの行動を逆手に取って身代金を要求。
さらに、3回目の身代金の要求は、さらにこれを逆手に取った会社側の狂言だったとは。
いや〜よくこんな複雑なストーリーを考えついたね。
そして、この複雑なストーリーのための伏線もうまい具合に張られているし、叙述も上手い。
東野圭吾さすがですな。
それに加えて、スキー場を取り巻く人々の描写が素晴らしいですね。
それぞれの立場の人たちの心情がよく描写できているなと思うし、現在のスキー場人気の降下に対する問題もよく書けていると思いました。
たぶん、著者はこの作品をきっかけにして、すこしでもスキー場人気が復活することを望んだのだろうな〜というのがひしひしと伝わってきますね。
スキー場関連の作品としても良作だと思います。
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